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連載:地球温暖化の「今」と21世紀

地球温暖化の「今」と21世紀(3)

2014/8/1

北極が消える!

・・・・・RCP8.5シナリオにおいて 今世紀半ばまでに 9月の北極海で   
   海氷がほとんど存在しない状態となる可能性が高い。・・・・・

これは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第一作業部会報告書(気象庁訳p.23)にある表現です。

環境省のHPにある資料を転載して、もう少し正確に紹介します。↓
(この資料は、環境省が、ICPP報告書を出典として掲載しているもの)

IPCC第5次評価報告書の概要-第1作業部会(自然科学的根拠)-(p.44より:PDF)

左上の「図1.北半球9月海氷面積予測」のグラフにある黒い破線(横線)は、海氷の殆ど存在しない状態を示すラインです。
このグラフを見ると、今後ますます北半球での海氷面積が減り、
北極の消失は時間の問題のように思えます。
(この資料では、「RCP8.5シナリオ」は、「最も温暖化が進んだ場合のシナリオ」という意味で使われています。)
そうなると、地球温暖化の象徴的な存在であるホッキョクグマも、
その7割近くが死に絶えると言われています。

しかし、北極域の海氷の減少が地球に与える影響は、それだけではありません。

海氷が減ると、温暖化に拍車がかかる

地上の雪氷は、太陽光の90%を反射して宇宙に戻します。
ですから、こうしたエネルギーが、地上を暖めることはありません。

ところが、海氷が融けると、開いた海面は暗いので、太陽エネルギーを吸収しやすくなります。
普通、雪や氷のない海は、太陽光の10%しか反射しません。
ですから、海が、たくさんの熱を吸収していくことになるのです。

そうなると、熱は地上付近に貯まります。
気温も上がります。
海氷はますます融けていきます。

これが、気候変動の「フィードバック」と言われる、悪循環現象です。
近年、海氷の融け方が加速しているのも、ここに原因があると言われています。

永久凍土の温度が上昇している

北半球での温暖化の加速化は、永久凍土にも影響を与えています。
各地の永久凍土で温度の上昇が報告されているのです。

「永久凍土」とは2年以上連続して凍結した土壌のことを言い、北半球の大陸部分の約20%を占めています。

北アラスカの一部では、1980年代初頭から2000年代中頃までに、その温度は最大で3℃上がりました。また、ロシア域のヨーロッパ北部では、1971年から2010年までに、最大で2℃上がりました。

大気の気温上昇が、この130年間で0.85℃だったことと比べると、永久凍土の温度上昇の大きさが分かるかと思います。

IPCCの報告書では、永久凍土について、次のように報告されています。

21世紀末までに、地表付近(上部3.5m)の永久凍土面積は、
モデル平均では
37%(RCP2.6シナリオ)から81%(RCP8.5シナリオ)の間で減少すると予測されている。

(気象庁訳p.23より抜粋)

温暖化がうまく抑制できない場合には、81%も減少するというのですから、「永久凍土」も、深刻な段階に入ったと言えるのかもしれません。

では、永久凍土が融けると、どんな影響があるのでしょう?

一つは、強力な「温室効果ガス」であるメタンガスが発生することです。
メタンは、同量の二酸化炭素の20倍以上の温室効果を持っていると言われています。

もう一つは、永久凍土が融けることで、何世紀も氷に閉じ込められてきた植物残骸が腐って余分なCO2を発生することです。

温暖化に一層拍車がかかることになるのです。

CO2削減の取り組みは急務です。

今年から来年にかけて、「京都議定書」後を決めてゆく大切な国際会議がいくつか開催されます。
日本政府が現状の姿勢を改め、大幅なCO2削減の方向を打ち出してゆくよう、
私達の声をもっともっと大きくしてゆく必要があるでしょう。

(文責 副理事長・吉田雅人)

 
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