環境美術館
星空
特定非営利活動法人
JGK埼玉グリーンプラ事務局
〒331-0054
さいたま市西区島根634番地
TEL:048-623-4063
FAX:048-622-4724
jgk@saitama-greenpla.org
グリーンケロックン
イメージキャラクター
「グリーンケロックン」

連載:地球温暖化の「今」と21世紀

地球温暖化の今と21世紀(20)

連載20回にあたって

新しい年が始まって、1ケ月が過ぎようとしています。
昨年12月には、COP21で「パリ協定」が採択され、それぞれの国と国民が「パリ協定」をどう受け止め、どのような行動に移して ゆくのか・・・・・
今年はこのことも問われることになるでしょう。

当会では、一昨年5月から、「地球温暖化の今と21世紀」というタイトルで、HPに毎月記事を連載してきました。その内容は、IPCCの内容とCOP21に向けた世界の動向が中心でした。
COP21が成功裏に終わり、連載も20回になったことで、毎月の連載には、今回で一応区切りをつけることになりました。
(今後は、必要に応じて適時掲載してゆきたいと思います。)

不十分ながらも、随分勉強させられました。
今回は、筆者として、連載をしてきて強く思わされたことを2点にまとめて書かせてもらおうと思います。
それは、「温暖化を知ることは、地球の歴史とシステムの科学を学ぶことに繋がっている」ことと、「パリ協定後の取り組みの決定的な重要性」の2つです。
(私の主観的な「想い」で恐縮ですが・・・)

「温暖化」を知ることは、地球の歴史とシステムを学ぶこと

連載では、2013年から2014年に発表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告書にある内容を分かりやすく伝えることに留意しました。それは、特にIPCCの「自然科学の知見」の内容が大変重要であるとの認識からでした。
連載を始める前に、「会」としても私が講師になって学習会を行いましたが、やはり驚きの声が沢山ありました。この「驚き」や「危機感」が、連載を始めるきっかけになりました。

しかし、IPCC報告書の内容に「危機感」を覚えただけではありません。
「温暖化」を知ることは、様々な科学を広く深く学ぶことに繋がっていくことにも驚かされました。

例えば、
「温暖化」を知ることは、何万年も前の地球の気候や、海洋の深層潮流などを学ぶことにまで発展します。
また、「温暖化」と「異常気象」の関連を知るには、「異常気象」を起こす地球システムを知らなければなりません。
例えば、「高潮」。
それはどんな要因で引き起こされる現象なのか?
それが分かって初めて、「温暖化」によって「高潮」の激しくなることが理解できるのです。
さらに、「温暖化」と「自然生態系」の関係を知るには、自然界の動植物や自然生態系について学ばなければなりません。
例えば、「ウミガメ」。
ウミガメが雄になるか、雌になるかは、卵が孵化する時の砂浜の温度によって決まることを知る必要があります。

また、例えば、「サンゴ」。
サンゴは海洋の生態系にとって、たいへん重要な役割を担っています。
そのサンゴには褐虫藻が寄生していて、サンゴと藻が共生関係にあることを知らなければなりません。それによって初めて、海の酸性化と海水温の上昇がサンゴにとってどれほど危険なのかが、理解できるのです。

私たちが地球と共生していくためには、こうした科学に学ぶ必要があります。
ですから、特に、次代を生きる子供達に、「温暖化」に関する科学を、より広く、より深く、系統的に学んでいってもらいたいと強く願っています。

「パリ協定」後の世界の取り組みの重要性

パリ協定では、「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追究する」(外務省の仮訳)という長期目標が決められました。
では、この目標を達成するには、どんな努力が必要とされるのでしょうか?
COP21の成果はマスコミでも大きく報じられましたが、実は、これからが大切です。

COP21までに、世界の188の国と地域(EU)から温室効果ガスの「削減自主目標」が出されました。それ自身は、たいへん画期的なことです。
1997年に採択された「京都議定書」で温室効果ガスの削減が義務付けられたのは、39の「先進国」と地域でしたから、今回は大きく前進したと言えるでしょう。
しかし、各国の目標を実践したとしても、今世紀末には3℃前後の気温上昇が起こる、と言われています。また、今回の「削減目標」は「義務」ではなく、あくまでも「自主目標」です。

問題は、今後の取り組みです。
「パリ協定」では、各国が5年ごとに前より高い「削減目標」に更新してゆくことを義務づけました。
そして、COP21では、目標を達成するために、早速次のような行動を決めました。
IPCCに要請して、気温上昇を1.5℃に抑えた際の影響について、2018年に特別レポートを発表してもらう。
2018年には、温室効果ガス削減の進展に関する各国の努力について、話し合いを開催する。
2019年には再度、COP事務局が「1.5℃~2℃」の長期目標と各国の自主目標とのギャップを示す報告書をまとめる。・・・などです。

これに、一体、日本はどう応えていったら良いのでしょうか?
COP21は、脱炭素社会の実現を世界に宣言しました。
世界の大勢は脱・化石燃料と、そして再生エネルギーへの転換です。
産業革命以来続いてきた社会システムを、大きく転換する時代に入ったのです。
ところが、日本の目標は、あまりにも低すぎます。
日本が世界の流れの足かせとならず、積極的な対応をしてゆくよう、私たちは、声を上げ、行動してゆく必要があります。

また、私たちの消費生活でも、多様な工夫をしてゆく必要があります。
電力自由化をチャンスに、再生エネルギーの普及を促進するようにしなければいけないでしょう。
私たちNPO法人・埼玉グリーンプラは、石油に依存しないプラスチックを普及するための団体です。
生分解性プラスチックも含めたバイオプラスチックが、本格的に普及される時代にしてゆかなければならないと思います。
こうした情勢の変化を受け、今後も「地球温暖化の今と21世紀」を、適時掲載してゆきたいと思います。
どうぞ、本年も宜しくお願い申し上げます。

(文責 副理事長・吉田雅人)

 
↑このページの先頭へ
Copyright © JGK Saitama-Greenpla