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連載:地球温暖化の「今」と21世紀

地球温暖化の「今」と21世紀(2)

2014/7/1

地球は元に戻せるのか?

私達の努力によって、この地球を、せめて数十年ほど前の状態に戻すことはできないものなのでしょうか?

今回のIPCC気候変動に関する政府間パネル)報告書には、次のような指摘があります。

気候変動の特徴の大部分は、たとえ二酸化炭素の排出が停止したとしても、何世紀にもわたって持続するだろう。 このことは、過去、現在、及び将来の二酸化炭素の排出の結果による、大規模で数世紀にわたる気候変動の不可避性を表している。

(気象庁訳:「IPCC第5次報告書第一作業部会報告書」p.25より)

つまり、ベストを尽くしたとしても、数世紀以上にわたって元には戻らない、ということです。

どうしてなのでしょう?

「温暖化」による気候変動の大規模な進行

現在の日本の異常気象でもわかるように、「温暖化」が引き起こす現象は「気温上昇」だけではありません。
地球全体に大規模な変動を引き起こしています。

たとえば、「海面の上昇」を考えてみましょう。

海面上昇の原因の一つは、氷河や氷床(陸地にある氷塊・グリーンランド氷床と南極大陸氷床がある)の融解。
仮に、今の状態で気温上昇が停止したとしても、当然、氷河や氷床は融け続けます。ですから、海面の上昇は止まりません。
IPCCの「報告書」では、最悪の場合「2300年までに1mから3m以上」の海面上昇が予測されるとしています。
(海面上昇の最大の原因は、熱による海水膨張です)

 様々な気候変動は、このように、CO2排出が停止したとしても大規模に進行していくことになります。

排出されたCO2の約15%~40%は1000年以上残る

そもそも「温暖化」は、大気中のCO2が急増したことでCO2の循環バランスが崩れ、引き起こされました。
産業革命以降の人間活動が循環バランスを崩してしまったのです。

だったら、CO2排出を停止して、排出された余分なCO2を、海や植物が吸収してくれるまで待ったら良いのでは?・・・・・・
と思いますね。しかし、事はそう簡単ではありません。

IPCC報告には、
「シナリオによって違いはあるものの、
排出された二酸化炭素の約15~40%は、1000年以上大気中に残るだろう」

と記されています。
そこまで、循環バランスが崩れてしまっているのです。

ご存じのように、今でも森林伐採は続いています。
その面積は、毎年約20万k㎡。
毎年、日本の総面積の半分以上の森林が伐採され、CO2の吸収力が少なくなっています。
また、地球が暖かくなってしまうと、海洋や植物はCO2を吸収しにくくなることも分かっています。

こうしたことも加わった結果が、IPCCの指摘に繋がっているのだと思います。

気温上昇が、更なる「気温上昇」に繋がる悪循環

更にやっかいなことがあります。
気温上昇による「正のフィードバック」といわれる現象です。気温上昇が、更なる「気温上昇」の原因を引き起こすのです。

いくつかの例をご紹介します。

このまま北極海の海氷が融解していくと、太陽光を反射する力が弱まります。
海面は反射率が低いため、ますます「温暖化」が進み、海洋も熱を吸収していきます。

シベリアやアラスカの永久凍土(ツンドラ)が融け始めています。このため、強力な「温室効果ガス」であるメタンガスが発生したり、何世紀も氷に閉じ込められてきた植物残骸が腐って余分なCO2を発生したりして、「温暖化」が進みます。

気温が上昇すると、当然、海水の蒸発が増え、蒸発した水分は「温室効果ガス」となって、「温暖化」を促進します。

こう考えると、本当に絶望的な気分になります。
しかし、絶望してはいられません。
子・孫・ひ孫・・・達にかける負荷をどんどん大きくしてしまうからです。
子・孫・ひ孫・・・達の、その負荷を出来る限り小さくすることは、私達の義務だと思うのです。
CO2の大幅削減が人類にとって急務であり、さし迫った課題であることを、地球規模の認識にしてゆくことが大切なのではないでしょうか。

(文責・副理事長・吉田雅人)

 
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