環境美術館
星空
特定非営利活動法人
JGK埼玉グリーンプラ事務局
〒331-0054
さいたま市西区島根634番地
TEL:048-623-4063
FAX:048-622-4724
jgk@saitama-greenpla.org
グリーンケロックン
イメージキャラクター
「グリーンケロックン」

連載:地球環境とプラスチック

地球環境とプラスチック(15)

2019/8/2

分別回収されたペットボトルの、「その後」

私達埼玉グリーンプラの理事会では、今年度から環境省の「「プラスチックを取り巻く国内外の状況」」(2019年2月公開)という資料集を使って学習会をしています。この資料集の目次をご紹介しましょう。

「プラスチックを取り巻く国内外の状況」目次

先日は、国内でプラスチックがどれだけ使用され、どれだけ回収されているのか?また、回収された後のプラスチックはどれくらいの量が、どのように処理されているのか、話題にのぼりました。
そこで今回は、こうした点について、分かった範囲でご紹介しようと思います。

「使用・排出」「回収」「リサイクル・処理」の流れ

先ず、国内の「使用・排出」 「回収」 「リサイクル・処理」という流れをフローチャートにまとめた図をご覧ください。

我が国におけるプラスチックのマテリアルフロー

消費者の立場で見ると、やはり右側の「リサイクル・処理」が気になります。
私達が手間をかけて分別している「ペットボトル」や「プラスチックごみ」は、一体、どれくらいの量が、どのように処理されているのでしょう?上の図を見ているだけでは釈然としません。
この図から分かることは、家庭から出され、回収された「ペットボトル」と「プラスチックごみ」は、上の図に黒い楕円で示した中に含まれるということです。今回は、比較的データが入手しやすい「ペットボトル」について、「使用・排出」「回収」「リサイクル・処理」を追ってみることにしました。

ペットボトルの回収

上の図から分かることの一つは、「使用・排出」されたペットボトル・580千トンに対して、容器包装リサイクル法に基づいて自治体が回収した量は、292千トンということです。私達が家庭ごみとして分別した物は、すべてこの「292千トン」に含まれている訳です。でも、292千トンは、「使用・排出」量全体の約半分。自治体が回収しないペットボトルはどうなっているのでしょう?
自治体ではなく、「事業者」が回収しているのです。
例えば、自販機業者が回収したり、JRが回収したりしているものです。
回収率は「自治体」と「事業系」を合わせると92.2%(2017年)ですから、かなり高い率と言ってよいでしょう。

回収されたペットボトルは、どこにいくのか?

リサイクルのために分別回収するのですから、自治体と事業者によって回収されたペットボトルは、すべて、上図「リサイクル・処理」に緑色で示された「リサイクル」2330千トンに含まれる筈です。
2330千トンの9割近くが「材料リサイクル」されます。「材料リサイクル」とは「マテリアルリサイクル」のことです。
ご存知のように、繊維にリサイクルされたり、食品容器を包装するためのシートにリサイクルされたりしているものです。

プラスチック材料リサイクル内訳

しかし、ここで「おやっ」と思いませんか?
「材料リサイクル」のうち、「国内投入」される物は340千トン。
「輸出」される物が、何と1680千トンもあるのです。
(右の円グラフ参照) 私達が分別している「ペットボトル」も「プラスチックごみ」も全てが、国内でリサイクルされているわけではないのです。
圧倒的な量が、輸出されているのです。
この「輸出」が、かつては中国に、今では東南アジアに向けられているのです。
では、ペットボトルの「国内投入」と「輸出」の量はどれくらいなのでしょう。
「PETボトルリサイクル年次報告書2018」から転載したグラフで見てみましょう。

国内再資源化と海外再資源化

PETボトルリサイクル推進協議会
PETボトルリサイクル 年次報告書 2018年度版
www.petbottle-rec.gr.jp/nenji/2018/index.html より

見づらいのですが、このグラフにある「国内再資源化量」が「国内投入」に、「海外再資源化量」が「輸出」に当たると考えられます。
上の図の数字と同じ「2013年」を見ると、「国内再資源化量」は258千トン、「海外再資源化量」は239千トンです。
私達が分別しているペットボトルでさえ、その半分近くが海外に輸出されてきているのです。

「プラごみ問題」に対処してゆくためには、先ず現状をリアルに知ることが重要になります。
しかし「プラごみ問題」は、国内事情を見ただけでも、まだまだ釈然としないことや実態が把握できていないことが多いようです。私達は、引き続き学習会を続け、このHPで発信してゆきたいと思います。

(文責 副理事長・吉田雅人)

 
↑このページの先頭へ
Copyright © JGK Saitama-Greenpla