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連載:地球環境とプラスチック

地球環境とプラスチック(10)

「プラスチックを取り巻く国内外の状況」(環境省)より①

8月17日・9月19日と、環境省は「プラスチック資源循環戦略小委員会」を2回開催しました。
この小委員会の議事録は未公開ですが、その設置趣旨として次の3点が挙げられています。

  1. 使い捨て容器包装等のリデュース等、環境負荷の低減に資するプラスチック使用の削減
  2. 未利用プラスチックをはじめとする使用済みプラスチック資源の徹底的かつ効果的・効率的な回収・再生利用
  3. バイオプラスチックの実用性向上と化石燃料由来プラスチックとの代替促進

この会合には、興味深い資料がいくつか提出されています。
中でも、「プラスチックを取り巻く国内外の状況」は、1回目の会合で出された物が2回目の会合でも出され、その内容は更に詳細なものに改訂されました。
そこで、資料「プラスチックを取り巻く国内外の状況」(以下「国内外の状況」と省略)を、数回に分けて、このHPでご紹介していこうと思います。

持続可能な開発を目指す世界の動き

2つの「ゴール(目標)」と6つの「ターゲット」

2015年9月に開催された「国連持続可能な開発サミット」では、17の「持続可能な開発目標」が採択されました。
環境省の「国内外の状況」では、冒頭で、この開発目標を「国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標」だと紹介し、とりわけプラスチックに関係の深い、2つの「ゴール(目標)」と6つの「ターゲット」を挙げています。
「ゴール」の一つは「持続可能な消費と生産パターンの確保」。
もう一つは「海洋・海洋資源の保全」です。
「2030年」までに、温暖化対策も含めて、地球環境に関する重要な諸目標を達成することが、大前提となるのです。

世界のプラスチック・・・生産と消費の現状

「国内外の状況」の7ページから9ページにかけては、重要なデータがいくつか紹介されています。
プラスチックの全体像を把握するには不可欠のデータですので、図やグラフを中心にご紹介しましょう。

プラスチックごみの行く先

✤先ず、世界のプラスチック生産量と廃棄量です。
今の私達の身のまわりにはプラスチックが溢れていますが、大量生産が始まったのは1950年頃です。
当時の生産量は年間200万トンだったのが、2015年には3億8千万トン。利便性もあって、殆どの人造物質の生産を上回るほどの増産を続けてきました。
1950年以降に生産されたプラスチックは、添加剤も加えると、約83億トン。そのうち、器具等、私達の生活などで使われている物を除いた約63億トンが、ゴミとして廃棄されてきました。
廃棄されたプラごみの処理は、「投棄」「焼却」「リサイクル」に大別されます。上の円グラフは、「国内外の状況」に紹介されているそれぞれの割合を表したものです。リサイクルは、わずか9%。殆どが埋め立てに使われたり、海洋などに投棄されたりしているのが現状です。

✤次に取り上げられているのが「容器包装プラスチック」です。
「容器プラスチック」とは、その商品が消費されるか、または、商品と分離した場合に不要となるプラスチックの容器や包装のことを言います。
下のグラフは、プラスチック生産量を産業セクター別に見たもの。

産業セクター別プラスチック生産量

「Packaging」、つまり「容器包装」が群を抜いていることが分かります。
確かに、容器包装プラスチックは便利です。軽くて食品寿命も長持ちするなどの理由でどんどん増産されました。

では、プラスチックの生産や廃棄がこのままの状態で続いたら、どのようになるのでしょう。

2050年のプラスチックごみ予測

「国内外の状況」では、「2050年」を予測した右のような資料を紹介しています。

  • 生産量は、現在の約4倍。
  • 海洋中のプラスチック量は、魚の量を超える。
  • 石油消費量に占めるプラスチックの割合が約20%に上昇する。
  • 炭素収支においてプラスチックが占める割合も約15%に上昇する。

海洋プラスチック対策としても、温暖化対策としても、プラスチック分野で持続可能な社会に向けた取り組みが急がれます。
環境省の効果的な施策が望まれます。

(文責・副理事長・吉田雅人)

 
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