環境美術館
星空
特定非営利活動法人
JGK埼玉グリーンプラ事務局
〒331-0054
さいたま市西区島根634番地
TEL:048-623-4063
FAX:048-622-4724
jgk@saitama-greenpla.org
グリーンケロックン
イメージキャラクター
「グリーンケロックン」

連載:地球環境とプラスチック

地球環境とプラスチック(1)

環境省のバイオマスプラスチック普及方策

昨年はCOP21が開催され、画期的な「パリ協定」が結ばれました。
これからは、この「パリ協定」に沿った、各国での積極的な取り組みが急がれます。
私達の「会」が掲げているバイオプラスチックもまた、CO2削減のために、より意識的な普及が求められています。
私達の日常生活になくてはならないプラスチック。
それを、バイオ由来のプラスチックに替えることで、どれだけCO2削減効果が生じるのか?
バイオプラスチック分野での取り組みはどのように進んでいるのか?等々、追っていく必要があるでしょう。

また、地球の環境汚染、特に海洋汚染でも、プラスチックは一層大きな問題となってきています。
海に浮遊したプラスチックゴミが、海洋生物に被害を与えていることはご存じかと思います。
更に、「マイクロプラスチック」という微細な廃プラが海洋に分布して、海洋生態系に大きな危害を加えているのではないか、とも危惧されています。

こうした問題意識で、今回から新たに「地球環境とプラスチック」というテーマの連載を始めることになりました。勿論、これまで2年越しで連載してきた「地球温暖化の今と21世紀」も、引き続き適時掲載していきます。

環境省の方策

バイオプラジャーナル表紙

さて、今回は、日本の環境省が、バイオマスプラスチックの  普及をどのように考え、推進しているのか、業界雑誌『バイオプラジャーナル』(15周年記念号・2016年3月発行)に見てみたいと思います。
今号では、「バイオマスプラスチックの普及による地球温暖化対策の推進について」という特集が組まれ、環境省の担当官が寄稿しているからです。

『バイオプラジャーナル』は、その前身を『グリーンプラジャーナル』といい、私達の会も、その創刊号からの読者です。
「15周年号」の冒頭には、大島一史氏と望月政嗣氏が寄稿されていますが、このお二人には、私達の会も大変お世話になっています。そのことは、5月1日付けの「会報」(PDF)にも紹介していますので、是非ご一読下さい。

環境省は、昨年6月に、バイオマスプラスチックの導入による温室効果ガス削減効果を検証するなどの調査を委託する「調査者」を募集しました。
この委託業務は、次の4件を調査するものです。

  1. バイオマスプラスチックの使用実態と導入ポテンシャルの把握
  2. バイオマスプラスチックの導入による温室効果ガス削減効果の検証
  3. バイオマスプラスチックの利用拡大に向けた方策の検討
  4. バイオマスプラスチックの普及に向けた実証事業の検討

 (1~4にある太字は、筆者による)

政府の文書ですから硬い表現ですが、「把握」「検証」「検討」という言葉だけ見ても、「ああ、これから始めるんだな」ということが分かると思います。

私達が特に関心を寄せる内容は、「2.」の「温室効果ガス削減効果」です。
しかし、これについても、「プラスチックの種類、製造から廃棄されるまでのシナリオ、システム境界、環境負荷項目、評価結果などを整理している。」「バイオマスプラスチック導入による温室効果ガス削減効果の定量的な評価を進めている。」と記されていて、まだ整理し、数値化する作業を進めている段階のようです。

バイオマスプラスチックの普及のためにクリアすべき課題

しかし、この調査で、はっきりしたこともあるようです。
その一つが、「バイオマスプラスチックの普及促進に向けてクリアすべき課題」です。バイオマスプラスチックの製造開発に関わっている116社からの回答で把握したとのこと。
クリアすべき課題は、二つあります。
一つは、バイオマスプラスチックの価格が石油由来プラスチックよりも高価なこと
もう一つは、バイオマスプラスチックが地球環境保全や温室効果ガス削減に貢献しているとの認知度が低いこと、です。

28年度、環境省は、「バイオマスプラスチック普及に向けた実証事業」を、民間事業者や地方公共団体から募集する、と言っています。もう少し具体的な政策的手立ては採れないものなのでしょうか。やはり、企業の自主努力に任せてしまうしかないのでしょうか。

冒頭の望月政嗣氏の強い口調の言葉が、印象に残ります。引用します。

バイオマスプラスチックが21世紀における地球環境保全と持続的な資源循環型社会構築のためにグリーン・イノベーションの旗手となるべきであろうことは論を待たない。イノベーションとは顧客のニーズから生まれてくるものではなく、供給者である企業自らがイニシアチブを握って創り出すものである。今、私達に問われているのは供給者である企業の力量に係る問題(意欲と資質、能力)である。筆者は大学を退官後も複数社の非常勤顧問としてPLA関連の技術・事業開発活動や講演、執筆活動を続けており、いまだ准現役として旅の途上にある。今後とも、関係企業ならびに諸氏のさらなる奮起を期待して止まない。

供給者である、企業の奮起を期待して止みません。
私達の会も、市民のサイドからバイオプラスチックの普及に努力を傾注してゆくものです。

(文責・副理事長・吉田雅人)

地球環境とプラスチック(2)
地球環境とプラスチック(3)
地球環境とプラスチック(4)
地球環境とプラスチック(5)
地球環境とプラスチック(6)

 
↑このページの先頭へ
Copyright © JGK Saitama-Greenpla