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活動報告

事務局ニュース

私たちの見てきた「福島」・・・7年後の今問われること

私達NPO法人・JGK埼玉グリーンプラは、2011年9月、福島県南相馬市鹿島区の仮設住宅の皆さんに蓄光折り紙を贈ることから支援活動を始め、翌2012年からは、毎年現地を訪問して、その被害状況と復興経過を視察してきました。理事長・内舘氏と副理事長・吉田氏のお二人に、「7年」が経った今、改めて「福島」について対談して頂きました。

進む、フレコンバッグの劣化

吉田副理事長 昨年10月の訪問で先ず驚いたのは、楢葉町にある除染廃棄物の仮置き場の状況でした。フレコンバッグが劣化して草木の芽がビニルを突き破っていたり、袋の裂け目から除染土がこぼれだしたりしていました。

劣化したフレコンバッグ

内舘理事長 除染で出た廃棄物を入れるフレコンバッグの耐用年数は、3年か5年だ。去年から気になっていたことだが、その現実を目の当たりにすると、今後の対策に苦労することが予想されるね。

吉田 これまで、各自治体が確保した「仮置き場」に置かれてきたフレコンバッグは、中間貯蔵施設に移されるんですよね。一体、どれくらいの量になるんでしょうか?

内舘 昨年秋から、中間貯蔵施設への移動も始まったらしい。地権者の同意が難しく、計画の半分程度の土地が確保された段階だが、環境省は、除染物質の総量を1600万m³~2200万m³と考えている。フレコンバッグは1m立方だから、バッグの数は1600万個~2200万個になる。これを一列に並べると、どれくらいの長さになると思うかね。

吉田 ええと・・・およそ2万kmです!実感できないですよ。

内舘 地球の赤道の長さが約4万kmだから、地球を半周してしまう長さだ。

「避難指示区域」を解除したことで、復興はどこまで進んだのか?

吉田 去年の10月に訪問して、もう一つ気になったことがありました。富岡駅も新築され、富岡町に大きなスーパーも出来ていたのですが、そこに人気(ひとけ)が感じられなかったことです。

富岡町の駅舎

内舘 吉田さんは、そのことが気になって、自治体ごとの「帰還率」を自分ではじき出したとか・・・。

吉田 ええ、数値化してみて、実態がはっきり分かりました。下の表がそれです。

自治体ごとの「帰還率」

先ず、この表に掲載できなかった町が二つあります。第一原発を抱えている大熊町と双葉町です。殆どが「帰還困難区域」ですから「帰還率ゼロ」です。
富岡町、浪江町、飯舘村の帰還率は、1割以下です。確かに「解除」されて1年も経たないこともありますが、放射線量の高い地区だということもあり、いくら国が「帰っていいですよ」と言ったところで、被災された方の実態とは異なるような気がします。
当時幼いお子さんを抱えて避難された方の現状、住めないまま7年間も経ってしまった自宅の現状、「解除」による賠償金の打ち切りによる不安等々、今の実態に即した「復興」策が必要に思えます。
ところで、会長は原発事故直後からさいたまスーパーアリーナに避難した、双葉町の方々にも支援物資を提供していましたね。双葉町を含む双葉郡全体の住民の実態調査結果の中間報告書が発表されたとか・・・。

内舘 そう。去年の2月に、福島大学のグループが、双葉郡の全住民に行った調査で、約4割に当たる一万人が回答したものだ。それをみると、吉田さんのいうように、実態がよく分かる。

双葉郡の全住民に行った調査

右のグラフを見てもらいたい。震災時の住居の状況だが「取り壊した」「建て替えないと住めない」「修理しないと住めない」という割合の合計は、殆どの町村で6割~7割だ。
もう一つ見て欲しいグラフがある。
これは、震災時の場所に居住していない7000世帯の方に「元の居住地に戻りたいか」と問うたものだ。

双葉郡の全住民に行った調査

吉田 辛いですね。大熊、双葉、富岡、浪江の4町は、「戻る気はない・戻れない」と「不明確・悩んでいる」を合わせると、80%前後ですよ。

内舘 昨年で「帰還困難区域」を除いた殆どの「避難指示区域」が解除になったことで、「除染は終わり、解除もされた。さあ、東京オリンピックだ!」という風潮が強まらないか危惧している。被災者一人一人の現状に寄り添った復興策が必要だね。
埼玉グリーンプラは、これからも被災地を訪れ、被災地の現実を皆さんにも知って頂き、引き続き、被災地の復興を応援していきたい。

以上。

 
 
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